今夜は僕が子供の保育園へお迎えにいきました。
共働きなんで、当然こういうこともあるわけです。
終業とほぼ同時に会社を出るのは、なんだか気が引けるんだけど、子供が待ってるから
そんなことも言ってられないし。。。
ダッシュで保育園まで向かってる途中、まだ雨がポツポツ降っていました。
傘と子供のカッパはロッカーに置いてあるけど、自転車を置いたままにすると、明日の
朝は歩いて保育園に連れて行かなきゃならないし、どうしようかなあ。。。
いろいろ考えたけど、自転車を押して子供を歩かせて帰ることにしました。
「ぱぱあ、ままは?」
「きょうはまだオシゴトだから会社にいるよ。」
「・・ままがよかった。。」
「そんなこと言わないでよお。。。ミッキーのカッパを着てお散歩で帰ろうよ。」
「うん、わかった。」
自転車を転がしながら、右手に子供の着替えが入った手提げ、左の肩にはPCの入った
ショルダーバッグをかけて傘を差した格好は、お世辞にもカッコ良くないけど、
まあこれが現実ってもんだね。。
途中までは子供もおとなしく歩いてついて来たけれど、やっぱりちょっと疲れている
のか、ついに立ち止まってしまいました。
「あのさあ。はなちゃんねえ、もうあるけなくなっちゃったの。」
「どうしたの?もう少しだよ。」
「だってさあ、はなちゃん、じてんしゃにのりたいんだよお。。」
「・・わかったよ。じゃあ、ちょっと待っててね。」
僕は立ち止まり、自転車の後ろに着けたチャイルドシートにタオルを敷くと、
子供を乗せました。
子供は満足したようだけれど、これじゃあ両手で自転車を押さないと危ないなあ。。
荷物が多くて傘がさせないけど、どうしようかな。
結局、傘をさすことはあきらめました。。
PCの入ったバッグを濡らさないようにかばいながら、傘もささずに長い登り坂を歩いてると
後ろでこどもが何かつぶやいています。
耳を澄ましてみました。すると・・
「がんばれぱーぱー。がんばれぱーぱー。。」
「がんばれぱーぱー。がんばれぱーぱー。。」
小さな声で、ずっと繰り返しています。
僕は気付かぬふりをしたまま、両手にもう一度力を込めて自転車を押していきました。